飲食店経営者が把握しておくべき税金は?
飲食店の経営者が把握しておくべき税金には、主に、事業の利益に対してかかる税金と取引のたびにかかる税金があります。
有効な節税対策を見つけるには何に対して税金が発生するのかをしっかり把握することが重要です。
飲食店経営者が注意すべき税金一覧
個人の場合
- 所得税
- 事業税
- 住民税
法人の場合
- 法人税
- 法人事業税
- 法人住民税
- 役員報酬にかかる個人の所得税と住民税
- 消費税
- 印紙税(課税文書の作成時のみ)
飲食店が取り組むべき節税対策
青色申告
所得税や法人税の確定申告を青色申告で行うことによって、節税に有利な特典を受けることができます。
- 青色申告特別控除
→事業所得から最大65万円を控除可能
- 家族従業員への給与が必要経費になる
→「青色事業専従者給与に関する届出書」の提出によって、家族への給与を全額必要経費に算入可能
- 少額な資産は減価償却不要
→取得価額30万円未満の資産を使用開始年に全額経費にできる
- 青色申告者に限定された有利な税制を利用可能
→投資促進税制、経営強化税制など
- 欠損金の繰越控除が可能
→事業の損失を翌年以降の所得から控除できる(最大3年まで繰越し可能)
- 少額な資産は減価償却不要
→取得価額30万円未満の資産を使用開始年度に全額損金に算入できる
- 青色申告者に限定された有益な税制を利用可能
→投資促進税制、経営強化税制など
- 欠損金の繰越控除が可能
→事業の損失を翌期以降の所得から控除できる(最大10期まで繰越し可能)
飲食店を経営されている方で節税対策をお考えの方は、節税に強い中村太郎税理士事務所へお気軽にご相談ください。
交際費を経費に計上
事業に関係する人との接待飲食費などの交際費も経費に計上することができます。
個人事業は金額に制限がなく、法人は期末資本金が1億円以下であれば年800万円まで損金に算入できます。
ただし業務を遂行するために直接必要でないと判断されると、個人事業では経費になりません。
法人においても役員の私的な支出と判断されると損金に算入されず、さらにその役員個人の給与課税の対象になります。
経営セーフティ共済に加入する
経営セーフティ共済とは、取引先の倒産による連鎖倒産を防止するための共済です。
掛け金がすべて個人事業や法人の経費になるため、節税しながら取引先の倒産に備えることができます。
40か月以上掛け金を納付すれば解約時に掛け金がすべて戻りますが、それより納付期間が短いと掛け金の一部または全部が戻らないことに注意が必要です。
中小企業退職金共済に加入する
中小企業退職金共済(中退共)とは、従業員の将来の年金・退職金を準備するための制度です。
掛け金はすべて個人事業や法人の経費になるため、福利厚生と節税の両面で活用できます。
所得を分散する
所得税の税率は5%~45%(住民税も合わせれば15%~55%)で、所得の高い部分には非常に高い税率が適用されます。
つまり、個人に所得を集中させると税負担が非常に重くなるということです。
このことから個人の事業所得や法人から経営者に支払う役員報酬(給与所得)を複数に分散させることは、節税のために有効な対策です。
具体的には、家族従業員(個人の場合は、青色専従者)に給与を支払う、関連会社を設立して所得を分散させるなどの方法です。
特に、給与によって分散させる方法は「給与所得控除」によって所得を圧縮できるため、節税効果が非常に高い方法になります。
小規模企業共済などに加入する
小規模企業共済やiDeCo、国民年金基金に加入すれば、支払った掛け金をすべて個人の所得控除(小規模企業共済等掛金控除や社会保険料控除)に計上することができ、かつ、老後生活への投資になります。
iDecoについては、こちらの記事で解説しております。是非ご一読ください。
法人化を行う
個人の飲食店を法人化する節税対策もあります。
- 所得に対する税率が低い
所得税率は5%~45%ですが法人税率は23.2%(所得800万円以下の部分は15%)です。
- 経費の範囲が広がる
経営者への役員報酬(月給)を損金(個人の必要経費にあたるもの)に算入できるなど、経費の幅が広がります。
- 消費税の免税期間を2年延ばせる
基準期間(個人の場合、前々年)の課税売上高が1,000万円を超えると消費税の課税事業者となり、消費税の申告・納税義務が生じます。
課税事業者になるタイミングで法人化すれば、設立2期目まで消費税の免税事業者を続けることができます。(資本金や資本関係に注意点あり)
節税対策にも様々な方法があり、経営状態によって効果的な節税対策の方法が変わります。
飲食店を経営されている方で節税対策をお考えの方は、節税に強い中村太郎税理士事務所へご相談ください。
消費税の節税対策:簡易課税を選択する
消費税の納税額の計算方法は、一般課税と簡易課税の2種類に分かれます。
納税者が有利になりやすいのは、一般的には簡易課税です。
たとえば、原価1,000円(税抜き)の食材を2,000円(税抜き)に調理して店内でお客さんに提供した場合、この取引だけを見れば、一般課税の納税額は100円、簡易課税の納税額は80円になります。
- 一般課税:200円-100円
- 簡易課税:200円-(200円×みなし仕入れ率60%)
メニューの価格設定や食材の価格変動などの影響を受けますので、毎年見直すことが理想的です。(簡易課税を選択すると、一定の間は一般課税に戻れない注意点あり)
飲食店の節税対策のポイント
- 課税対象を把握する
まずは、自身の飲食業にどのような税金が発生しているのかをしっかり把握することが重要です。
- 経費になるものをすべて把握する
飲食店の業態によって、発生する経費も変わります。
自身のお店で実際に発生した出費をまとめ、税理士と一緒に経費にできる範囲を確認することが重要です。
- 節税対策の優先順位を考える
支出を伴う節税対策は、優先順位を見極めることが非常に重要です。
たとえば小規模企業共済など所得控除による節税は、将来の備えになりますが、節税効果は個人の所得税と住民税にしか及びません。
まずは青色申告、経費の計上、所得分散による節税対策を優先し、個人の所得控除は個人で使える資金にゆとりが出てきてから検討しましょう。
まとめ
飲食店におすすめの一般的な節税対策を解説しました。
ご自身のお店にもっとも効果的な節税対策は、財務諸表や資金繰り表から経営状態を読み解いて判断することが重要です。
こうした判断ができる知識を早めに身につければ、経営環境が変わっても長く経営に役立てられるスキルになります。
飲食店の経営支援実績のある税理士にご相談ください。
いかがでしたか?
飲食店を経営されている方は多いかと存じます。
ひとえに【節税対策】といっても、経営状態によって効果的な節税対策は変わります。対策を検討される方は、税理士にご相談下さい。
まいど!西新宿の税理士 中村です!
今回は【飲食店の節税対策】をテーマにご紹介します!
是非ご一読ください!