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仮想通貨の無申告がばれる理由とペナルティについて解説

税理士 中村太郎

まいど!税理士の中村です!

今回も前回引き続き、仮想通貨をテーマに見ていきます。

今回は無申告がバレる理由と、その後のペナルティについて。

是非一緒に確認していきましょう!

仮想通貨で確定申告が必要なケース

給与所得者のうち、勤務先が1か所のみであり、かつ、総支給額が2,000万円以下である方は、確定申告をする必要はありません。

しかし、こうした方であっても、仮想通貨によって生じた所得が年間20万円を超えると確定申告する必要があります。

仮想通貨によって所得が生じるケースには、以下のものがあります。

利益確定をした場合

個人の場合、保有しているだけでは課税されませんが、利益確定をすれば所得になります。

  • 1BTC=200万円で2BTC購入(手数料の総額2万円)
  • 1BTC=300万円で1BTC売却

計算式

300万円ー(@201万円×1BTC)=99万円

計算式中の()内は「譲渡原価」といって、手数料を含めた取得価額から計算した仮想通貨の平均単価を用いて計算します。

注意
  • 売却収入や譲渡原価は、1月1日~12月31日を通じて行います。
  • 譲渡原価を計算する際の平均単価は、前年から繰り越した仮想通貨も含めて計算します。

仮想通貨で商品を買った場合

仮想通貨で決済をしたときの利益も所得になります。

  • 1BTC=200万円で2BTC購入(手数料の総額2万円)
  • 税込み55万円の商品を0.2BTCで決済した

計算式

55万円ー(@201万円×0.2BTC)=14万8,000円

他の仮想通貨と交換した場合

他の銘柄の仮想通貨と交換したときの利益も所得になります。

  • 1BTC=200万円で2BTC購入(手数料の総額2万円)
  • 10ETHを1BTCと交換した(取引時のレート:1ETH=30万円)

計算式

30万円×10ETH-(@201万円×1BTC)=99万円

仮想通貨の無申告がばれてしまう理由とは?

取引所での取引履歴

仮想通貨の取引は、取引所に履歴が残ります。

この情報を国税が入手すれば、誰がいくら仮想通貨で利益を得たのか追跡することが可能です。

また、令和3年分以降、仮想通貨取引所から税務署に対し、仮想通貨デリバティブ取引にかかる支払調書の提出も義務化されています。

トランザクションの追跡

仮想通貨の取引(トランザクション)は、ブロックチェーン上ですべて記録されています。

たとえば取引所を介さないウォレット同士の取引であっても、トランザクションを追跡して入手される可能性があります。

海外からの情報収集も

外国の口座や海外資産取引所を使っているから安心と考える人もいますが、それは早計な判断です。

OECD(経済協力開発機構)が策定・公表した CRS(共通報告基準)に基づき、日本は海外の国々と、金融口座情報の交換を行っています。

令和4年2月、国税庁は、令和2事務年度において、日本居住者に係るCRS情報約191万件(口座残高12.6兆円)を、87か国・地域の外国税務当局から受領したと発表しています。

仮想通貨にかかる調査にどの程度活用されるかは不明ですが、海外だから日本の国税は追跡できないなどということはありません。

仮想通貨の無申告によって発生するペナルティ

延滞税

延滞税とは、国税の法定納期限に対し、納税が遅れた日数に応じて発生する利息の性質をもつ税金です。

たとえば、所得税額100万円の無申告が税務調査で発覚した場合、100万円の法定納期限(所得発生の翌年3月15日)の翌日から、100万円に対して延滞税が計算され始めます。

税額は、本税の額に対して年2.4%(※)で、これを日割り計算します。

税率は、納期限(≠法定納期限)から2か月経つと、年8.7%(※)に上がるしくみです。

たとえば、無申告者が税務調査を受けて期限後申告を行い、その日から2か月納税をしなかった場合に税率が上がります。

(※)令和4年中の税率です。年によって若干変わります。

無申告加算税

無申告加算税とは、期限後申告の納税額に対して発生する税金です。

たとえば、所得税額100万円の無申告が税務調査で発覚し、期限後申告をした場合、100万円の本税とは別に発生します。

税額は、納税額に加算税率を乗じた金額です。

無申告加算税の税率は、期限後申告をした時期が、税務調査の通知前かどうか、通知後であれば税務署からの処分の予知があったかどうかで、5%~15%になります。

当然ながら、税務署からの接触が行われた後のほうが、税率は上がります。

また、納税額が50万円を超える場合、その超える部分のみ、税率が5%加算されます。

重加算税

申告内容に仮装や隠蔽が行われている悪質な場合、通常の加算税に代えて重加算税が課されます。

無申告加算税に代えて課される重加算税の税率は40%で、非常に重いペナルティになっています。

過去にも無申告加算税が課されていれば、50%になることもあります。

納税額のうち50万円超過分はさらに5%加算されます。

脱税で有罪判決が下されたケースがある

偽りその他不正の行為によって行われた脱税行為は、刑事罰の対象にもなり、有罪となった場合は、10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、もしくはその併科となります。

過去に、仮想通貨の脱税で懲役刑判決に至った例もあります。

確定申告の期限は?

翌年2月16日から3月15日までです。

15日が土日などの場合は、翌開庁日が期限となります。

まとめ

仮想通貨の無申告は、追跡調査でバレる可能性があります。

バレたときのペナルティを考えれば、なるべく早く申告するほうがお得です。

仮想通貨の申告は、税理士にご相談してください。

税理士 中村太郎

いかがでしたでしょうか。

仮想通貨の無申告はリスクがあります。

よくわからない、面倒だから…と放置せず、きちんと税理士等プロに相談し、申告しましょう。

前回は仮想通貨の節税について解説しました!こちらも併せてご確認下さい!

ABOUT US
新宿の税理士「中村太郎」
税理士業界経験20年超。過去、300社を超える会社、さまざまな業種・企業の税務・財務・融資・補助金申請などの業務を経験してきました。その経験と、士業はサービス業であるという精神から、ご満足頂けるご提案やサービス提供が可能であると自負しております。貴社の真のビジネスパートナー、経営者の方の「右腕」として弊社をご活用下さい。