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YouTuberの節税対策

近年、You Tuber(ユーチューバー)という職業が注目されています。

子供にも大人気の職業ですよね。

人気のあるYou Tuberの方だと、その動画は、何万回、何百万回という回数で再生され、その広告収入も巨額のものとなるようです。

広告収入は、日本の消費税の課税取引になる?

You Tuberの方も、基準期間の課税売上高が1,000万円を超えるなど一定の要件を満たせば、消費税の課税事業者になってしまいます。

個人も法人も、課税事業者になってしまう要件は基本的にほとんど同じです。

しかし、課税売上にあたる収入とは、課税取引によるもの。

そして、課税取引となるものの要件には、「国内取引」という条件があります。

それでは、You Tuberのように、インターネットを通じて世界どこからでも観ることのできる動画の配信をもって得た広告収入は、はたして日本の消費税の課税取引になるのでしょうか。

結論からいうと、これは広告の「依頼主」によって変わります。

You Tuberの広告収入

・広告の依頼主が日本の事業者・・・課税取引になる

・広告の依頼主が外国の事業者・・・不課税になる

まず、広告の依頼主が日本の事業者の場合、国内の事業者同士の取引になりますから、課税売上になることは特別な話ではありません。

問題は、広告の依頼主が外国の事業者のとき、不課税になるというルールです。

これはやや複雑な話になります。

まず、You Tuberの行う動画配信サービスは、消費税の上で「電気通信利用役務の提供」にあたります。

簡単にいうと、インターネットでデータを配信して行われるサービスのことです。

この「電気通信利用役務の提供」には、役務の提供を受ける人(=依頼主)の所在地で課税・不課税を判定するという特別なルールがあります。

これによって、日本のYou Tuberが外国の事業者からの広告収入を得ても、日本の課税売上になりません。

ちなみに、外国の事業者が日本の事業者からYou Tuberのような広告収入を受け取った場合は、依頼主は日本なので、日本の消費税の課税取引になります。

そして広告配信のような「事業者向け」のサービスの場合、税務署に申告するのは、なんと日本の事業者です。

これをリバースチャージ方式といいます。

すべての取引がリバースチャージ方式になるわけではないので、詳しくは税理士にご相談ください。

国外のユーチューバーに対する支払いから源泉徴収を始める

次にYoutubeが、アメリカ国外のユーチューバーに対する支払いから源泉徴収を始める予定であることについて解説します。

源泉徴収とは、その国の税金を、支払う側があらかじめ天引きし、その国の税務当局に納める手続きをいいます。

今回、徴収が始まる税金とは、アメリカの税金で、徴収するのはYoutube(Google)、納める先はアメリカのIRS(日本の国税庁のような機関)になります。

ただし、日本はアメリカとの租税条約があるため、一定の手続きをしていれば、源泉徴収の対象になりません。

一定の手続きとは、今年5月31日までに、Google AdSenseに対し、ユーチューバーそれぞれの税務情報を提出する手続きのことです。この手続きを行っていない場合、YouTubeでの収益合計の最大 24% の源泉徴収が行われる可能性があると、Googleは注意喚起しています。 つまり、YouTubeは、提出された税務情報で、ユーチューバーの居住国がどこの国なのかを判定するということのようです。

日本の住居者が税金を引かれたら?

では、もしこの手続きをしていない日本の居住者が、Youtubeから税金を引かれたらどうすればよいのでしょうか。

日本の居住者であるユーチューバーは、アメリカから税金を引かれたとしても、その分を含めて、すべての収益について、日本で確定申告をすることになります

そうすると、日本の所得税と二重に税金がかかる収益がでてきてしまいます。

この場合は、日本で確定申告を行う際、その際、外国税額控除を申告することで、納税額を調整し、二重の課税を回避することができます。

複数人YouTuberの収入の分け方

個人がYouTubeで動画を配信して広告収入を得ることは、最近ではすっかりおなじみの事業となりました。
複数人でYouTubeを運営するときの収入の分け方についてお話します。
一般的な方法は、代表者が収入を得て、それを給与や報酬という形で、他の人に渡す方法です。
リーダーの指示で働いている人であれば給与、動画編集やドローン撮影など部分的な業務を必要なときに発注している相手には、報酬(勘定科目は業務委託費など)という区別でよいと思います。

給与支払時の注意点

給与を支払うときは、社会保険や労働保険の加入義務にも注意が必要です。
それと、個人事業主から親族に支払う給与等は、基本的に必要経費になりません。
ただし、その事業に専従している親族であれば、その一部(青色事業専従者の届け出をしていれば届け出た全額)を経費にできます。
事業専従者の判定は、こちらをご覧ください。
国税庁HP「青色事業専従者給与と事業専従者控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2075.htm

なお、今回は個人が複数でYoutubeを運営する場合を想定していますが、収益が多くなったときは法人成りして役員報酬という形で支払うほうが、一般的に節税となります。

突然ですが、自社で製作したものが固定資産になることがあります。

たとえば自社製のソフトウエアは、その製作費用の額を資産計上し、減価償却によって費用にしなければなりません。

では、「動画」はどうでしょうか。

動画についてはっきりした決まりはありませんが、似たルールから推測すると、2つの処理方法が考えられます。

広告宣伝費として費用処理

1つは、動画の製作費用を「広告宣伝費」とする方法です。

たとえば社歌やコマーシャルソングの製作費には、この扱いが認められています。

(法基通7-1-10)

器具備品として資産計上

もう1つは、動画の製作費用を固定資産の「映画フィルム」(器具備品)にあてはめて資産計上し、耐用年数2年で減価償却を行う方法です。

あくまで「映画フィルム」のルールなのですが、この場合は、動画もこれにあてはめるべきという考え方をしています。

この場合、製作に直接・間接的にかかった一切の費用が資産に計上されます。(耐通4-1-3)

ただし10万円未満、あるいは使用期間が1年未満であれば、資産計上の必要はありません。

youtubeにアップロードする動画について考えてみる

これに対し、何年もアップロードされ、多くの人に視聴され続けている動画はどうでしょうか。

youtubeにアップロードする動画のうち、たとえば商品のPRといったものは、ずっとPRに使えるわけではありませんから、1年未満のルールで資産に計上しないという考え方もできると思います。

明確な答えはありませんが、もし映画フィルムと同じ扱いをしなければならないと判断された場合、製作費が10万円を超えるものについては、資産計上を検討する必要が出てきます。 処理に迷った場合は中村太郎税理士事務所にぜひご相談ください。